はじめに#
まず、Kickstarter の告知ページにある動画を見て欲しい。
幻想的な雰囲気のなか二足歩行し言葉を交わす森の動物達が最高にかわいい。
このゲームは、動物の町を作るゲームで、ルールの難しい部分は全部カードに書いてあるワーカープレイスメントだ。
1 プレイにかかる時間は4人で遊ぶと2時間前後。初めての時は、3時間弱かかる。
初期セットアップすると大体こういう感じになる。
ゲームの構造#
大まかなゲームのルール#
詳細なルールはルールブックを読んで欲しいが、雑に図示するとこうなる。
非常にシンプルな構造のルールである。
プレイヤーが自分の手番になったら出来るのは3種類のアクションしかない。
- ワーカーの配置
- カードのプレイ
- 季節の準備
ワーカーの配置#
ワーカーの配置では資源を得るか、得点を得るかを選べる。最終的には得点が欲しいのだけど、その前に資源を膨らませたい。
イベントカードで得点するには、あらかじめカードをプレイしておく必要がある。
- 通常のイベントカードは特定のカードタイプを指定枚数プレイすれば獲得できる。
- 特別なイベントカードは指定されたカード2枚をプレイすると獲得できる。
秋のみプレイできる旅アクションは、余った手札とワーカーを勝利点に変えられる。
このゲームはそれぞれの季節を出来る限り長くプレイする方が得点が大きくなり易い構造をしているが、旅アクションで高得点するには、他のプレイヤーよりも早く季節を進める必要がある。
カードのプレイ#
カードのプレイでは、建物カードか動物カードがプレイできる。
建物カードは、それぞれのカードによって小枝、松ヤニ、小石が必要になる。動物カードは、ベリーでプレイできる。もし、対応する建物をプレイ済みならベリーを払わなくてもいい。
カードのタイプは5色あり、それぞれ効果が機能するタイミングが違う。
- 茶は、盤面にあるカードやワーカーに触れるカードが多い。状況を変えられるのでプレイが少し難しい。
- 緑は、直接的に資源が発生するか、資源をその場で消費して何かするカードが多い。難しさはほぼ無く、見れば分かるものが多い。
- 赤は、カードをプレイした後にワーカーを配置することで機能するカードだ。派手な効果が多く、他のプレイヤーに使われてしまう可能性のあるものもある。
- 青は、条件が満たされると誘発する受動的なカードだ。例えば、建物をプレイした際に誘発する。効果が発生する回数が多いので、誘発忘れの無いようにプレイしよう。
- 紫は、特別な得点カードだが、盤面の状況によって獲得できる点数が違うので、強いことも弱いこともある。上手く自分の盤面とかみ合えば大きな得点になるのでプレイの指針になる。
季節の準備#
季節の準備はプレイ済みのワーカーを取り戻すアクションだ。
春と秋は緑の効果が発動する。夏は共有エリアからカードが獲得できる。
このゲームの面白いところは、全員が共通の森で町を作るゲームだが時間の流れは、それぞれ違うことだ。誰かが春のままなのに、誰かは秋が終わるといったことは起こりうる。
また、ワーカープレイスメントにおける最重要資源であるワーカーは季節の準備アクションでしか手に入らない。
大まかなゲームのプレイ構造#
ルールとは別にゲームプレイの構造を図示してみた。ルールがシンプルなのでプレイ構造も非常にシンプルだ。
ゲームの中心にあるのは、カードのプレイである。その準備として資源の獲得があり、その最終目的として得点の獲得がある。
一部の例外的な状況を除けば、ワーカーをプレイできる回数は全員同じである。
そこで獲得した資源によってプレイしたカードの相乗効果によって、より多くのカードをプレイ出来れば、多くの得点を得られる。
しかし、イベントカードは盤面に最初から提示される共有資源であるため、他のプレイヤーよりも効率よく条件を満たすことが望ましい。
類似するゲームは何か?#
- アグリコラ
- 僕が最初に遊んだワーカープレイスメントはプエルトリコだが、繰り返し遊んだのはアグリコラだ
- Everdell は最新のワーカープレイスメントゲームだ、但しアグリコラ程に繰り返しプレイできる強度を持っているわけではない
- ドミニオン
- 元 MtG プレイヤーには心の底から刺さるゲームでパックを開けなくても類似した体験ができるので最高だった。今は Arena でしっかり MtG を毎日2時間くらいは遊んでいるので、引退した筈が復帰しているのであった…
- 自分の町はデッキであり、そこに含まれるカードでコンボを作るという部分が似ている
- 世界の七不思議
- ドラフトでカードセットを作るゲーム
- 建物毎に無償で呼べる動物が設定されており、そのルールを上手く使うことで資源効率を上げられる部分が似ている
おすすめポイント#
このゲームのおススメポイントをまとめるとこうだ。
- イラストがとにかくかわいいし、コンポーネントの作り込みが半端ない
- 中心となるルールは単純でゲームの難しい部分は全部カードに押し込んである
- ワーカーで取った資源をカードにつなげて、そこから出力される資源で次のカードをいかに出すかを考えるのが楽しい
- 他のプレイヤーの状況を見ながら資源の拡大再生産する速度を調節するのが楽しい
- 資源の増加と速度調節はトレードオフなので正解はなく、終わった後に出来る動物の町を見て、もう一度プレイしたくなる
和訳ルールの入手方法#
ゲームのおすすめな遊び方#
- 最初のゲームはビギナーバリアントで遊ぼう
- everdell-spring-forward-beginner-variant
- サイコロを振って初期資源が貰えるのと、ルールがややこしいカードは全部除外して遊ぶってだけだ。
- カードのルール解釈に振り回されることなく、ゲームルールと展開の把握に集中できる。
- 通常ゲームは2ゲーム目から FAQ を手元において遊ぼう
- プレイヤーが十分に慣れてきたら2デックバリアントを試そう
- everdell-2-deck-7-wonders-style-variant
- 大雑把に説明すると、生産系のカードを前半だけ、得点系のカードを後半だけに登場するよう制限されるので、ゲームの展開がまろやかになる。
買い方#
- Amazon.com に Collector's Edtion と 通常版の在庫もある。
- Tabletop Direct Canada だと Standard Edtion が買える。everdell-standard-edition
- PledgeManager で買うと 2019 年 9 月出荷。pearlbrook-the-first-expansion-for-everdell/participate/
Standard Edtion をとりあえず買える方法で買って、PledgeManager で次の拡張と Collector's Edition のコンポーネントをまとめて発注するというのが良いかもしれない。
来年の 9 月まで待てるなら Collector's Edtion と拡張をセットで買っても良いと思う。
まとめ#
最近遊んだゲームで気に入っているのは、テラフォーミングマーズだ。
しかし、Everdell をジャケ買いしてからは、完全に意識を支配されていると言っても過言ではない。
最初に Everdell をプレイした日は、そのまま連続してプレイし続け朝を迎えたくらいだ。
僕が観測する範囲では、Everdell は日本に10個くらいしか入ってきていないのでは無いかと思う。
本当に雰囲気が良くて面白いゲームなので、みんな是非輸入して遊んで欲しい。